2008年12月9日火曜日

セダム類等による屋上緑化と補助金や助成金

 最近流行している屋上緑化とは、その名のとおり、一戸建ての自宅やマンション、ビルなどの屋上に植物を植え、緑地スペースを拡大しようとするものです。屋上を本格的な庭園風に緑化しようとなると、そのための費用や時間もかかりますが。しかし、最近では、屋上緑化や壁面緑化、屋根の斜面を緑化できるパネルなど数多くの緑化資材も販売されているほか、植物も多肉主のセダム類を使うと寒さや乾燥にも強く、比較的メンテナンスの手間もあまり必要とせずに簡単に屋上緑化を実現することができます。また、そこまでしなくても、アスファルトやコンクリート化されている屋上に、プランターや植木鉢などを置くだけでもわずかですが屋上緑化の効果があります。

 屋上緑化を行うことによる効果としては、ヒートアイランド現象による高温化など都市部の抱える環境問題に効果が期待できるほか、屋上緑化を行った建物自体の温度も上がりにくくなることから、冷暖房費の節減による高熱水費の省エネ・削減効果もあります。また、屋上緑化による植物がコンクリートの屋上の直射日光を遮ることから、建物自体の保護にも大いに役立つほか、屋上緑化の植物や土の保水力の増大による都市型雨水災害の減少や屋上緑化の植物の光合成による大気浄化・二酸化炭素固定効果などもあります。

 屋上緑化には、こうした直接的な効果がありますが、それだけではなく間接的な効果として、人間としては、コンクリートジャングルよりも、緑に癒しを感じることができ、精神的にもストレスをあまり感じなくなるという効果があります。また、屋上緑化の維持管理作業は、心を病んでいる人や老人性の病気に対して、屋上緑化の園芸作業をすることで改善効果が見込まれることから医療分野でも最近大いに注目されています。

 現在、屋上緑化がブームになりつつあることから、個人住宅やビル向けに屋上緑化を行うための資材類は、様々な種類のものが製造メーカーから販売されており、これらを取り扱う屋上緑化専門の業者も増加してきています。最近の屋上緑化専用の土はメーカー間の競争も激しく、どんどんとよいものが開発・発売されています。屋上緑化の土には、天然素材でできているものもあり、軽くて取り扱いが簡単で、そのうえ雨の影響で流れたり崩れたりしにくく、さらに腐りにくいなどというものが発売されていることから、自分でDIYで屋上緑化を行う人に特に人気があります。

 さまざまな効果がある屋上緑化に対しては、各自治体も注目しており、屋上緑化の工事費等に対して補助金助成金を出す自治体も増えてきています。さらに、都市の大規模な再開発事業の時には、ほとんどの自治体が屋上緑化を含めた敷地内の緑化計画を義務付けていることから、屋上緑化を含めて徐々にではありますが、都市部にも緑が蘇りつつあります。